問いの集約
「才能と創造性」〜自分にしかできない演奏とは〜
技術を磨くだけでは到達できない領域があります。本講座では、「自分にしかできない演奏」を実現するために、まず自分自身を深く見つめ直すことから始めます。芸術・音楽・伝統芸能の構造を理解し、自分の表現がどこに存在意義と必然性を持つのかを探究します。さらに、思考だけに偏らず、心身の状態を整え、感覚と身体性を土台として表現へつなげていきます。一見、音楽とは無関係に思える取り組みの積み重ねが、結果として才能と創造性を開く鍵となる——そのプロセスを体系的に学ぶ講座です。
この稽古で立ち上がった問い
- ・「才能」とは、生まれつきの能力なのか、それとも生成されていく過程なのか。
- ・創造性は、思考から生まれるのか、それとも無意識や身体の深層から立ち上がるのか。
- ・「自分にしかできないこと」は、どこに根拠と必然性をもつのか。
- ・自分はこの世界で何を感じ、何を表現し、何を遺そうとしているのか。
- ・作品や行為は、どのようにして「後世に伝わるもの」へと変わるのか。
- ・自分という枠組みを超えたとき、演奏や表現に何が起こるのか。
内容の記録
Ⅰ.成長と身体の基盤
・人間の成長を生理学・発達の観点から捉え直す
・原始反射と行為・判断・表現の関係
・背骨の可動域と感覚・表現の自由度
Ⅱ.才能をめぐる再定義
・「才能=固定された性質」という通念の再検討
・才能を「経験・感覚・環世界から立ち上がるテーマ」として捉える
Ⅲ.創造性と作品の成立
・作品とは何か:成果物ではなく「生成のプロセス」としての理解
・初期記憶・感情・身体感覚を表現へと結晶化させる回路
Ⅳ.訓練と変容のプロセス
・自分の感覚を表現へつなぐための稽古法
・自己の枠を超える経験と、創造の飛躍
※個人や具体的状況に関わる記述は公開していません。 稽古の学びを抽象化し、問いとして共有しています。
※合同稽古とは、演奏ジャンル(長唄・端唄・小唄・地唄・民謡・津軽三味線・語り物 など)を問わず、さまざまな演奏者が集う場です。 そこで扱われるのは、技術、肩書きの優劣や形式の違いではなく、音楽・芸術・伝統芸能に共通する根源的な問いです。 理論の継承と実践を往復しながら、その問いを参加者どうしで探求していく場として開かれています。
初公開:2026-01-06 / 最終更新:2026-01-06