問いの集約
“裏”発表会
心の底から、本当にやりたい演奏を、全身全霊で行う。
観客は演奏者のみ。私たちはその場を「“裏”発表会」と呼びました。
承認欲求は禁止。他人への配慮も不要。ただ、自分のために奏でる。
そこに立ち現れたのは、必然性の目撃、内臓と魂の顕現、突き動かされる何か。
生への祝福。共有されたのは「意味」ではなく、「存在」そのものでした。
内容の記録
- 過去の合同稽古で積み上げてきたことを演奏に込める
- 自分にしかできない表現を選び取り、実行する
- 自分の人生と演奏行為を結びつける
- 限界ギリギリを攻め、時にはそれを越えて踏み出す
- 「本当の自分」を演奏を通して分かち合う
- 作品を通じて、自分自身を問い、世界との関係を問う
- 曲:古曲、長唄、語り、瞽女唄、民謡、津軽三味線、創作、漫談、中東音楽アレンジ、明治時代の三味線の音色
- 演奏者:13名
- 観客:演奏者のみ
終了後の感想
心の底からすべてを出し切り、その後しばらく演奏に向き合えなくなった人。ひとつの章を確かに完了させた人。自分が本当に求めていた表現に気づいた人。劇的に上達した人。 自意識に絡め取られ、最後まで踏み切れなかった人。何かを通過し、境界の向こう側に触れた人。あちら側から何かを呼び出すように、音を掬い上げた人。 その姿はそれぞれに異なりながらも、いずれも深い必然を帯びていました。 ここで演奏した人、そして演奏に立ち会い、干渉し、揺さぶられた人の多くが、自らの本当の課題に気づきつつあります。いま、彼らは次の歩みへと静かに進み始めています。
※個人や具体的状況に関わる記述は公開していません。 稽古の学びを抽象化し、「問い」として共有しています。
※“裏”発表会とは、演奏ジャンル(長唄・端唄・小唄・地唄・民謡・津軽三味線・語り物 など)を問わず、さまざまな演奏者が集う場です。 ここで扱われるのは、技術や肩書き、形式の優劣ではなく、音楽・芸術・伝統芸能に共通する根源的な問いです。 理論と実践を往復しながら、その問いを参加者どうしで探求していく場として開かれています。
初公開:2026-01-08 / 最終更新:2026-01-08