「日々の生活がこんなに豊かになると思いもよらなかった」
思ってもみなかったことが得られる。それが古典芸能を学ぶ素晴らしさです。
西洋楽器の音楽経験がある女性の方。
三味線を独学で学び、地域の落語の出囃子の演奏をされていました。
当店を知っていただいてから一年ほどした頃、
あるとき、彼女が店舗を訪ねてくれました。
「独学には限界があること」「自分の三味線が欲しい」ことを相談いただきました。
おそらく、そのことで数年間モヤモヤしていたのでしょう。
まずは「自分が好きな音」を知っていただこうと考え、
様々な三味線を試奏いただきました。
じっくりと色々な三味線を試奏をしていたところ、
ある三味線の音を出した瞬間、この三味線が明らかに「共鳴した」のです。
お互いに言葉にはしていませんが、瞬間的に私も彼女もそれがわかりました。
「自分に合った三味線」に出会った瞬間です。
その後、彼女は、自分に合った教室を見つけ、メキメキと能力を伸ばしていきました。
三味線の能力が伸びただけではありません。
自分らしい音色で自分らしい演奏を身につけたことが自信となり、
三味線を通じて活動や人間関係を広げていっています。
「一歩、踏み出す瞬間」
それを三味線を通じて支えさせていただけることは、本当に嬉しいことです。
「この三味線の音色」