和の発声法

「本来の私の声」が、他者に届くということ。

伝統芸能の実態

呼吸法/中途半端な西洋発声/よくない事例の腹式呼吸

「腹から声を出しなさい」――ほとんどの伝統芸能で耳にする言葉です。

しかし実態としては「腹から声を出しなさい=大きな声を出しなさい」という意味以上の説明がないことが多く、 気合や根性だけで発声が身につくわけではありません。

基本をしっかり習っていないのは、あなただけではありません。 「喉で声を出してはいけない」「喉を鍛えてはいけない」「聴こえることの方が重要」といった大切な基本に加え、 正しい腹式呼吸、正しい身体の使い方、痛めない訓練方法まで、体系的に教わっていない方が多数います。

その結果、訳が分からぬまま無理をして喉を痛める人や、違和感を抱えながら稽古を続ける人が後を絶ちません。 私はこうした実態に心を痛めています。

無自覚に身につけた西洋発声

日本人の多くは義務教育の中で、西洋式の発声を無自覚に身につけてしまいます。

喉を痛めないための4ポイント/中途半端な西洋発声の注意点

これは伝統芸能を学んでいる方も、教えている先生も例外ではありません。 (義務教育と伝統芸能の「西洋化」「競技化」「商業化」が背景にあります) その影響で、さまざまな声の悩みが生まれています。

よくある声の悩み

【自己表現のシーンで】

  • 練習すればするほど喉を痛めてしまう
  • もう少しうまく歌えるはずなのに、しっくりこない
  • 歌声が小さい/声が出ない
  • 緊張してうまく歌えない
  • いくら練習しても他者を感化できない
  • 稽古に通っているのに改善しない
  • 日本古来の歌い方を知りたいが、教えてくれる人がいない

【自己アピールのシーンで】

  • 内容は悪くないのに反応が弱い(声のせいかもしれない)
  • 人前で声がうわずる
  • 自分が思うほど声が他者に届いていない
  • 同じ内容でも、声によって受けが変わる

【ある競技会受賞者の方】

競技会でうまくいった歌い方が、一般の場では二曲目以降に反応が弱くなる。 さらに喉を痛めやすく、長く活動できそうにない――という相談もあります。

悩みの原因

声の悩みの多くは、知らず知らずのうちに西洋式の発声になっていることが原因かもしれません。

私たちは日常生活の中で、義務教育や西洋音楽の影響から西洋式の発声を学びやすい環境にあります。 自分がどんな発声をしているのか、そもそも認識していない方も少なくありません。

間違った発声法で努力しても、成果は上がりません。 だからこそ、出発点として「自分の発声の前提」を見直す必要があります。

日本人には、日本人の発声法があります。

「ボイストレーニング」と「和の発声法」の違い

一般的(主に西洋式)な発声法と、和の発声法の違いをまとめると以下のようになります。 もちろん西洋式にも素晴らしい点があります。 ただし、日本人の本来の発声を知らず「西洋式が唯一」と考えると、問題が生じます。

比較:方式、声の方向、重心、呼吸、目、口、響かせる位置、目指す声

日本人には日本人の声の出し方があります

現代の三味線や伝統芸能に関係する曲の多くは、「競技化」「商業化」を背景に、 発声も「西洋化(もしくはエンタメ化)」が進んでいます。 伝統芸能を学んでいるつもりが、本末転倒になっている方も少なくありません。

三萃園では「日本古来の発声を習得したい方」に向けて、本稽古をご提供しています。 ご縁のあった方のサポートができれば幸いです。

教材と稽古をご用意しています

冊子・教本・動画にまとめてあります。

和の発声法 概要

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