「荒ぶる三味線」 そう表現したくなる一丁でした。
本当にすごい迫力です。「私が弾きこなせるのか」と迫ってくるような威圧感もありました。
この三味線を弾きこなせる人はだれなのだろう。おそらく、力強い男性だろう。
そのように想定していました。
常連の体格の良い男性の方に試奏頂きました。
「これは弾きこなせない」「重すぎる」皆さん苦笑いして、演奏を途中で中断していました。
ある時、遠方からある女性の奏者が訪れました。
ご来店されてすぐに、多数ある三味線の中からなぜかこの三味線を見つけました。
そして、試奏を始めると、初めて弾くとは思えないような演奏をはじめました。
私は正直驚いてしまいました。あまりに三味線と奏者が一体となっているからです。
そして女性の奏者の方は10分もしないうちに「これにします」と出会ってしまいました。
一目惚れの出会い。多くの場合、最初の直感は自分を裏切りません。
「この三味線の音色」