この三味線は演劇で利用された古い三味線です。
三味線は日本の歴史的な演劇やドラマでは欠かせない楽器の一つでしょう。
三味線は佇まいがすばらしく、同時に、主張は控え目なので背景に溶け込むことも
可能です。そこに在るだけで独特の「味」を出してくれます。
三味線を習得する良さは「これ以上ほとんど変化しない」ことにあります。
例えばポップ・ミュージックなどの新しい音楽は習得してもすぐに廃れて、
新しいものが次々と現れます。つまり対象自体が変化してしまいます。
しかし、三味線は400年以上の歴史があります。対象の変化はほぼありません。
何十年前、何百年前の曲を演奏しても、飽きないのです。
この歴史に培われた素晴らしさに対して、私がどこまで達することができるか、
つまり「一生追求できること」なのです。
「味」のある三味線を対象として稽古を積み、あなたの「味」が徐々に表現される。
あなたはどこまで深みに達することができるでしょうか。
「この三味線の音色」