三味線の音色を説明するとき、以下の10点を利用して説明することが多いです。
(1)自然との調和
(2)余韻
(3)遠音
(4)生命のリズム
(5)複雑な倍音
(6)音の包囲性
(7)音の浸透性
(8)環境による変化の余地
(9)音色と耐久性のバランスの良い皮はり
(10)陰陽
正しい三味線の知識を得ることは、正しい稽古をするのと同じくらい大切です。
このページでは三味線の音色について簡単に解説します。
三味線の音色を説明するとき、以下の10点を利用して説明することが多いです。
(1)自然との調和
(2)余韻
(3)遠音
(4)生命のリズム
(5)複雑な倍音
(6)音の包囲性
(7)音の浸透性
(8)環境による変化の余地
(9)音色と耐久性のバランスの良い皮はり
(10)陰陽
一音に美を求める日本の音楽の中で三味線は構築されてきました。
このため、「余韻」はキーワード中のキーワードです。
「余韻(よいん)」:弦の振動の「後」や「裏」で響く、かすかで繊細な音
これらを少し意識するだけでも三味線は違って聞こえてくるでしょう。
三味線は「打弦楽器」です。「太鼓」と「弦楽器」の組み合わせです。
この太鼓があることで、独特の余韻を作ることができます。
このため少なくとも三味線は3回鳴っています。主な3つは以下です。
(1)弦が振動する音
(2)弦、皮、駒をループする音
(3)胴の中の音
(1)はいいと思いますが、肝心なのは(2)と(3)です。
かすかな音に耳を傾ける感性を身につけないとこれは聞こえてこないのです。
あらためて、繊細な音に耳を傾けて見てください。
基本中の基本ですが「音」は「耳」だけで聞いているのではありません。
人は皮膚も含めた身体全体で音を感じ取っています。
身体で音を感じられない人(作り手、奏者)は耳だけに着目した音色を重要視しています。
私が「西洋化/競技化した三味線」と呼んでいる音色の三味線は「体に刺さるような音色」「聴いていて疲れる」と感想を持つ方が多いようです。
最大の理由は「全身で音を捉えるということ」ができていないためだと考えれれます。
三味線の音色の本質的特徴には浸透性があります。
わたしたちは単に耳で音を聴いているのではなく、身体全体で聞いています。
「われわれは皮膚で聴き、足で聴いている。われわれは、頭蓋のボックスや、腹部や、胸郭で
聴いている。われわれは筋肉や、神経や、腱で聴いている。われわれの肉体=ボックスには
弦がはられており、全体が鼓膜で覆われている」 セール
三萃園では「音の浸透性」を大切にしており、「深い部分に向かって優しく作用する」ように仕立てています。
「音が身体に浸透すること」が実感できた人の感想(西洋化/競技化した三味線を知らずに利用していた方)
三味線歴10年以上のある女性
「私は疲れていました。
努力が足りないのかなと思っていました。練習すると発狂することもあります。
私の仲間達も三味線を演奏すればするほど疲れてしまいます。
ある日、偶然、三萃園さんを見つけて、色々な三味線を試奏させてもらいました。
伝統的な音色は心地いいことを知りました。演奏するほど身体がどんどん緩んできたのです。
そして、不思議と涙がこぼれてきました。そしてなぜか、昔のことを思い出しました。」
本ページでご紹介したことは三味線の音色のほんの一部にすぎません。
三味線は400年の歴史が有り、奥が深すぎるため、音色の奥深さをお伝えするのは簡単ではありません。
さらに音色に興味がある方は以下をご覧ください
三萃園がご提供しているWEB公開情報・レポートです
三味線を学ぶ上で参考にしてください